もじゃトラックス

アフリカンダンスのここが好き

アフリカンダンスは楽しい。

今回は、僕が感じる「ダンスを踊る楽しさ」のうち、3つに絞って説明してみる。

1.自分が世界の中心になる

ダンスは、日常にはない動作だ。
現地の人にとっては、家事や仕事の動作から生まれたダンスなり、祈るとか感謝とかの意味が込められていたり、日常と直結しているものもあるのだろうが、僕にとっては「未知で異常な動き」という感触がほとんどだ。

ダンスに近い異常な状態というのを他に探すとしたら・・・「遊び」や「おふざけ」だと思う

誰もしないような動きを、普段やらない仕草をやり続ける。
義務とか常識から開放されて、自分中心に振る舞う。

僕は一人でよくダンスするので、人に見てもらう以前に自分とか世界に対してダンスを見せている感じになる。
そのとき、世界をからかっているような気持ちになる。

調子に乗る・世界に対して主導権を握っているような気になる・気が大きくなっている

それがすごく楽しい。

もし、ちょっと調子に乗ってみて、とか、ふざけてみて、チョケてみて、と言われても、今はもう羞恥心と社会性のある大人なので、子供の頃のように簡単にはできない。

というか、そんな臨機応変な、柔軟な頭を持ち合わせていない。
無理やりやってもぎこちなくなるだろう。

そんな大人も、ダンスの力を借りれば自分の可能性の限界までふざけられる。
僕にとってはこの点がとても大事だ。

2.面白い動きへの欲求を満たす

アフリカンダンスには、一つ2秒~4秒程度の振りをリズムに合わせて延々と繰り返し踊っていられるものが多い。
この一振り一振りがいちいち面白い。
ケラケラ笑えるようなコミカルな面白さも、うなってしまう興味深い感じの面白さも、両方ある。

また、歩いたり、うさぎ跳びしたり、ささいな日常の動作をジェスチャーで表していたり、「ダンスはこういうもの」というイメージから離れた動きもたくさんある。
こういう、「それをダンスにしちゃうんだ!」という驚きも一興だ。

この面白さが「ふざける」感じと相性がいいのだと思う。
日本人がなぞっても消えない面白さである。

習う過程も面白い。
自分じゃ思いつかないけど、見ると「そんなん面白いに決まってる」と思えてしまうような特徴的な動き
地味だけどすぐには全然できない動き
足と手を別になら動かせるけど、両方同時だと固まってしまったり
できた!と思っても、外から見ると音外しまくりだったり

ダンスを習うというのは、想定外の連発だ。

上達の度合いも予測がつかない。
気づいたらできるようになっていることも、逆に何カ月もやっていても納得できないこともある。

それでも練習していれば確実に上達はしていく。
アフリカ人は体の中心に近いところをよく動かすのだが、
首、胸、肩、腰、脇腹、股関節など、普段はなかなか思い通りに動かない場所が、どんどんスムーズに動くようになっていくのは快感だ。

ダンスには、「動ける自分」になっていく気持ちよさがある。

アフリカンダンスを自分のものにしていく内に、即興で面白い動きを構成できるようになれたら最高だと思う。

3.音楽に同化する

アフリカンダンスの真骨頂は「音楽との同化」だと僕は思っている。
踊ることが音楽を一番楽しむ方法だ。
アフリカ人の踊るのを見ていると、音楽に動きが合い過ぎていて、ダンスが音楽そのものに見えてしまう。

振りがリズムに合っている。
ダンスしていると、リズムがますます好きになる。
音を外さないようにダンスするうちに耳が鍛えられ、いろんな音が耳に飛び込んでくる。
音楽を体全体で奏でているように感じ、音楽の高揚感を何倍にも高める。

先日、立ってジェンベを叩いているときに、足で軽いステップを踏みながら太鼓を叩いてみたら、今までになくパチッと音がはまった。
まだダンサーじゃない頃、バチで太鼓を叩くとき、体が上下してしまうぐらいノリノリで叩いていると、音もノリノリになってくるのを感じたことがある。
ドラマーも、踊りながら叩くぐらいの意識でいるといいのかもしれない。

ダンサーは音に同調して体全体を動かすので、体の一部しか使わない演奏者よりも深く音楽を聴けている可能性がある。
(つまり、上手い演奏者は体全体で腕を動かしている?)
だから、音楽を一番楽しめると感じるのかもしれない。
実際、ある曲を踊りながら聞くのとただ聞くのとでは、別の音楽に聞こえてしまうぐらい、感情にうったえるものが違ってくる。

僕のダンスはまだ、アフリカ人のように「音楽そのものだ」と感じられるようなものには程遠いが、その状態でもこんなに楽しい。
上達して、リズムにぴったりと合う動きができるようになったら、どれほど楽しいのだろう。

もし仮にダンスに完璧に慣れてしまい
何を踊っても当たり前の光景になり
どう動いても自分の常識内の動きだと感じ
義務のように踊るという状態になったとしても、
「音楽と同化する」という楽しみには飽きが来ないんじゃないかと、ダンサーたちを見ていて思う。

最後に

以上が、僕がアフリカンダンスに対して面白いと思う点のうち、特に大事だと思うところだ。

まだアフリカンをやったことがない人で、面白そうだと思えたなら、ぜひ飛び込んでみてほしい。
僕は太鼓から入ったけど、ダンスから入る人もたくさんいる。
大体のクラスは初心者歓迎だ。

下の記事は、新しいところが見つかるたび、ひそかに更新している。
アフリカンを楽しむ場所を探す一助になれば幸いだ。

アフリカンのサークル・クラスのリンク紹介2017

ではでは