今回はPantsula(パンツーラ)のドレスコードの話をしようと思う。
パンツーラはダンスの名前であると同時に、ズールー人の若者という意味もあり、ライフスタイルでもあると言われる。アパルトヘイトの時代のレジスタンス集団でもあったパンツーラダンサーたちには、衣装合わせを徹底する文化があった。
全体の傾向
現地では、2大ジャンルとして
①白人に対抗するかのような、チェック&ややフォーマルなシャツ姿
②自分たちの象徴でもあり誇りでもあったブルーワークの作業着
これらが大枠としてあって、その中でチームごとに個性を出している感じだ。
バッチリ衣装を合わせて、パンツーラ独特のキレのあるダンスをしていたら、相当の一致団結感が出たんじゃないかと思う。
ちなみに靴はCONVERSEが多くて、その理由はきっと、ある程度固いゴム靴底が音を出すのにちょうど良いのと、足をピッタリ覆うのでダンスしてても見た目に綺麗だからだと想像している。
衣装を上のジャンルから外れていろいろ冒険するチームもあるけど、合わせるという点は変わらないみたいだ。
帽子が欠かせない!
そして帽子。庇が全方面にあるバケットハットがポピュラーで、パンツーラの代名詞と言ってもいい存在だ。
衣装の中でも、生活に密着という意味ではこれがパンツーラダンサーと切っても切り離せない。彼らは帽子が大好きだ。帽子を体に吸い付かせるように操る動きをする人も多い。アフリカ人が何かモノを操るのを見るとよく思うんだけど、大体難易度も発想も僕らの常識をやすやすと超えていく。帽子ダンスも、一心同体過ぎて「どれだけ帽子と一緒に過ごしたんだ…」とため息が出るような感じだ。
僕は、現地で帽子を買うのをずっと躊躇していた。もともとオシャレが苦手だし、頭が小さく体系の均整の取れた黒人たちの超かっこいいかぶり姿をみていると、自分がそれに寄せていっても及ばな過ぎて意味ないんじゃないか、と思った。でも、南ア滞在のラスト1週間で欲しさが勝ち、ついにこちらのバケットハットを買った。
これを初めてかぶってダンスクラスを受けた時のブシ先生の言葉が面白かったので紹介しようと思う。
「モジャ、帽子を買ったんだな。おめでとう。今まで言わなかったけど、実は帽子をかぶるとダンスが変わるんだ。どうしてかは分からない。なぜか変わるんだ」
これはマジだった。
帽子をかぶっていると、気がいい意味で大きくなるのだ。周りを気にしないで踊るのがちょっと簡単になる。ダンスしている全身の見た目の収まりもなぜかスッキリするし、かっこいい。良いことしかなかった。今では常にかぶるようになって、私生活もちょっとパンツーラ化している。
そんなわけで、パンツーラを踊ってみたい人にはお手軽で費用対効果バツグンの帽子の購入をお勧めしたい。
バケットハット以外にも、ポンポン付きのニット帽もかぶられているし、ボツワナのパンツーラダンサーはハンチング帽子が御用達だ。
ちなみに、ボツワナのパンツーラは南アの都市部のパンツーラと比べて素朴でグルーヴィーで、また違う面白さ、美しさがある。興味がある人は調べてみてほしい。
最後にいろいろご紹介
現地のダンサーたちの様子を集めたので、それをお見せして終わろうと思う。
では、スタート!
以上!
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