ダンスのある生活シリーズ最終回は南アフリカ。
南アには2018年の10月から3か月間、パンツーラというストリートダンスを習うために都会ヨハネスブルグとその近郊のカトレホン(Katlehong)というベッドタウンに滞在した。
滞在中はImpilo Mapantsula というパンツーラのダンスカンパニーにお世話になった。
彼らが連れて行ってくれたところのダンスシーンを紹介していこうと思う。
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クラブ系
南アでは、人と集まって踊る場所としてクラブが定着している。日本と違って入場料はタダのところが多く、酒場の延長として音楽もダンスも楽しめますよ、という感じだ。
一口にクラブと言っても、
・下町なのか都市なのか
・何をやっているのか(コンセプト、ジャンル)
・人数、雰囲気など
でいろいろ印象が違うので、何個か見繕ってみた。
みんな大好きAmapiano
Amapianoは南アのクラブミュージックで今流行っているジャンルだ。
“Yebo”はズールー語で返事をするときの”Yes”的な言葉。合いの手によく使われる。
ダンサーの戯れ
丸坊主の人はパンツーラの先生。大人がこんなに子供に戻れるの、素晴らしいよね。
パンツーラの元になったダンス
パンツーラの語源であるUkupantsa(アヒル歩き)ダンス。
みんなこれをよくやる。
みんなでポップスを歌う
流行ってるポップスだったらみんな歌いだす。こういうのしたいな。
年越しパーティー
クラブじゃなくてステイ先のガレージ。ダンスのためにガラス張りにしており、みんなで踊るのが盛り上がる。
ストリートダンスバトル
今までの動画はタウンシップ(旧黒人居住区)のクラブだったのに対して、こちらは大都市ヨハネスブルグのクラブ。客層は白人も交じり、ダンスも欧米由来のものが多くなる。
葬式関連
たまに「葬式に来てみるか?」と声をかけられることがあり、行ってみると、歌とダンスが大活躍していた。
伝統ダンス
パンツーラの記事でも紹介したことがあるけど、ズールー人には「地面の下に先祖がいる」という考えがあり、足を踏み鳴らすことで先祖とコミュニケーションをとるというダンスが伝統的に行われてきた。ヨハネスブルグ近郊のベッドタウン、カトレホンでは、葬式の後や埋葬の前後でこれを踊っていた。
霊柩車の見送り
霊柩車は歌とガンブーツダンスで見送っていた。歌はガンブーツダンスの重要な要素。こんなに霊柩車の見送りに適したダンスはなかなかなさそうだ。
ちなみに、この後の埋葬もガンブーツダンスの歌を歌いながらやっていた。
夜のパーティー
埋葬が終わったら、ダンス音楽などを流しながらしゃべったり踊り明かす。動画のダンスはBhengaまたはSbujuwaと言って、南ア由来のストリートダンスの一つだ。かかっている音楽はAmapiano。この音楽は、延々と踊るのにちょうどいいテンポだ。
パンツーラ関連
足技を使ったコレオを合わせて見せる都市部のパンツーラは、今はステージで見せるのがメインのダンスだ。
(投げ銭で稼ぐために横断歩道で踊るというのがあるようで、その様子はぜひとも見たかったんだけど叶わず)
どこでも見れるものではなく、【生活とともに…】という感じでもないので、今回はパンツーラあるあるを紹介してみる。
子供が一人いる
子供が大人に混ざって一人。こういうチームが実はよくある。
かわいいし、大人顔負けの躍動をしている。子供は遊び好き、挑戦好きだからハマるんだろうなあ。
音なしでも踊り続ける
パンツーラでは自分たちの掛け声や手拍子・足踏みでリズムを作るので、普段から音なしで練習することが多い。
これは本番中にスピーカーから音が出なくなったハプニングなんだけど、南アではよくあることなのか全く動じる様子がなかった。
子供のソロ
パンツーラを踊る会?飛び入りで踊る感じで、このときは子供がメインだった。すごい量の見物人。
大人のソロ回し
現地の先生はよく音楽を流してこういう風に遊んでいた。長く踊ってる人のソロ回しは動きの選択、ニュアンスが全く人によって違って面白い。細い人は現地で超尊敬されていたマルメ先生。踊ってきた歴史の長さがなんとなく分かる。
Dancer:
@malumescelo_x
@thomasmotsapi
まとめ
ほぼクラブと葬式とパンツーラ、という偏った記事だけど、かなりリッチな記事になった気がする。
やっぱり葬式の伝統ダンスの衝撃が一番大きかったかな。あの動き、ゆるりゆるりと動いて一発ドォンみたいなの、他で見たことないし、面白過ぎた。霊柩車のお見送りもそうだけど、伝統色が強いというのは、やっぱり底知れない魅力も強いということかな。
では!
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