こんにちは。もじゃです。
今回は東京に転勤になってからの話。
僕はダンスクラスでのサポートドラマーとしてアフリカンを楽しんでいました。
ジェンベ音楽はダンスと太鼓がお互いに盛り上げてお祭り空間を作れることが醍醐味。
ダンスクラスは生音の演奏つきであることが多いので、そこに混ぜていただくわけです。
しかも、僕よりずっと長くアフリカンをされてきたベテランドラマーのみなさんと。
完全に病みつきになりました。
東京には僕の思い入れのあるマリリズム(マリ共和国で演奏されているリズム)でダンスクラスをされている人がいらっしゃいました。武田マリさんです。
リズムの扱いについて
“マリリズムで”と言いましたが、そこまで絞らない先生も多いです。
例えばマリさんはギニアで主に楽しまれているダンスやセネガル・ガンビアのソウロウバダンスなども教えています。
最近ようやく知ったのは、メタルギニーの高木美香さんもマリリズムのダンスを扱われていること。
他にもいらっしゃるかもしれません。
逆に”マリリズム”と言ってもマラカ人やウォロソ人など、民族の違いがあれば演奏に使われる楽器の種類も違います。
細かく言うと、地方ごと、村ごとにも演奏の仕方が変わってくるようです。
共通点も多いのですが、それゆえに違いが目立つというか。
・・・と、実際に見てきたかのように書いていますが、色んな地域のアフリカ人からダンスや太鼓を教わった先生方からの伝聞・・・を僕の言い方で書いただけなので、まるっと信じないでください。笑
ともあれ、国境の先入観は持たない方が、アフリカンは楽しめるような気がします。
広く全部好きになるかもしれませんし、ある先生の踊り方を完コピしたくなるかもしれませんし、あるリズムに絞って色んな先生から習うなんてマニアックなこともしたくなるかもです。
カダンの衝撃
ということは、例えばマリリズムのマリさんであってもギニアのザ・マリンケ(あ、実はマリつながり・・・?)のリズムであるドゥンドゥンバを教えたりもされるわけです。
2014年秋のある日のこと。
そのときのマリさんのダンスクラスではカダンというリズムを教えていました。
ちょうどこの前の記事で書いた、タリベでは「好きでよくやってたけどダンスを知らない」というワケありリズムです。
これがタリベでできていたらなあ・・・と思いました。
ところで、カダンには知る人ぞ知る「キメ」があります。
短めのキメと長いキメ。
ファムドゥ・コナテというギニア人ドラマーの「Guinea: Malinke Rhythms & Songs」というCDに収録されています。
これがまた絶妙に難しくて気持ちよくて面白いんです。
これに挑戦するのはアフリカンをやるドラマーなら必ず通る道なんじゃないか、と思うぐらい魅力的なキメです。
そして、マリさんのクラスでは・・・なんと
そのキメに振りをつけ、踊っていました。
この難しいキメにダンスがついている。
それがいかに常識はずれなことか。
たまに、映像化は不可能と言われた小説がついに映画化!とかあるじゃないですか。
大好きな作品がそうなって、観てみたら最高に良かったみたいな・・・
とにかく、カダンへの思い入れもあって、場外ホームラン、アンビリーバボーだったわけです。
みんなでやりたい!⇒グループワークで習おう
これをみんなで楽しめたら、出演で披露できたら・・・と広がる妄想。
2年後には現役OBOG合同の一大ステージの予定もありました。
でも、タリベの現役は大阪で活動していて、OBOGもその大部分は関西にいます。
クラスで何のリズムをいつやるか、ということにしても、決めるのはもちろん先生であり、1,2カ月のサイクルで教えるリズムが変わるため、カダンのチャンスはあとわずか。
これを解決するためには、こちらでグループワークを企画して、まとまった時間でのレッスンをお願いするしかない。
関西のメンバーが来れるように週末を使おう。
カダン以外のリズムも習う時間ができる。
そうなれば、もちろん習いたいのはマリリズムのダンス。
ドラマーもマリリズムやカダンのキメを習おう。
このような経緯で、グループワークを企画することになりました。
アフリカングルーヴのアフリカングループワーク。
4カ月後にはワークは無事に実現しました。
関西メンバーにとっては出費のかさむ遠征ですが、現役OGOB、関東メンバーも含め10人以上が集まり、
ダンサーはカダン、キメ~バダのドゥンドゥンバのダンス、マリのリズムであるマラカとサンジャのダンスを
ドラマーは武田ヒロユキさんからスヌとカダンを
習うことができました。
これがみんなとても喜んでくれて、ハッピーな結果になりました。
マリさんの当時のブログを紹介させてください。
タリベWS「カダン編」
感動はプライスレス・エンジン
この体験に味を占めて、僕はグループワークを何回か企画していくことになります。
もし、カダンのキメダンスという衝撃がなかったら、最初の一歩を踏み出していたか分かりません。
なんせ関西からの参加だと総費用のかさむワークですから、どうしても来て欲しいという想いがないと。
そこで思ったのは、
イベントを企画するとかアフリカ人を海外から招くとか、色んな人がやっているので些細な日常のように見えますが、その大本には感動やあこがれがあったんだろうなと。
高い技術、勢いがあって手加減ナシのものにガツンとやられること
そういう体験があったんだろうなと。
クオリティの高いことをする、クオリティの高いものを作ることは大事だなということ。
だから広まった、伝わったというこの事実。
こうやって書いてみると、それを再認識しました。
以上、もじゃでした。
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