『歯はみがいてはいけない』を読んでわかった唾液の効能


こんにちは。もじゃです。

2016年の8月に出た新書『歯はみがいてはいけない』、衝撃的なタイトルだったので読んでしまいました。
「この本はアタリだ」と思ったので、内容について書いていきたいと思います。

誤解しやすいタイトルのため最初に書いておきますが、この本は『いついかなるときも絶対歯を磨いてはいけない』ということを言っているのではありません。『日本人がこれまで信じてきた、食後すぐの歯磨きだけに頼る歯科衛生は間違っている』ということを言っています。歯を磨くこと自体は、正しく行えば口内環境の向上に貢献するそうなので、ご注意を。

内容は歯磨き、歯科衛生を中心としていますが、健康に関する話題を多彩に展開させているため、記事は何回かに分けて書きます。
本記事では、口内環境についてこの本の中心を貫いている主張について説明します。

唾液の力を信じよう

唾液が最強。唾液様の働きを最大限引き出そう。著者が一番言いたいことはこれではないかと思いました。
唾液の効能で目立つものを3つあげます。
①食後の歯を回復させる
②歯垢を洗い流す
③細菌の繁殖を抑える
それぞれについて説明していきましょう。

食後の歯を回復させる

特に糖質を含む食事をした後の口の中は、酸性に傾きます。これは、虫歯菌が糖分やでんぷんを分解して酸を吐き出すことによります。
この酸が歯に付着すると、歯の表面のリン、カルシウムが唾液中に溶け出し、歯は柔らかくなります。唾液はそのときフルパワーで働き、30分~60分かけて通常の口内環境の水準までphを戻し、歯をまた元通りの硬さに戻すらしいのです。ここで歯磨きをしてしまうと、柔らかい状態の歯をえぐり、唾液も洗い流すので虫歯を増長してしまうというわけです。食後の歯磨きをしないことを推奨するのは、『唾液の働きを邪魔しない』ためです。

歯垢を洗い流す

歯垢(プラーク)とは虫歯菌の塊で、虫歯や感染症(歯周病)を呼び起こす元凶です。唾液はこれを歯から物理的にそそぎ落とす助けとなります。この本ではデンタルフロスをとても重要視していますが、それは『歯と歯の間のプラークを取る&その結果唾液が隅々まで行き渡るようにする』ためです。歯に対する唾液の働きを促進することも目的の一つだというわけです。

細菌の繁殖を抑える

唾液には強力な殺菌作用があり、その証拠に、口臭がきつい人の口であっても、食べた直後の唾液が盛んに出ている状態だと口臭が和らぐそうです。
プラークを物理的に洗い流すだけではなく、プラークの悪影響を抑えてしまうということですね。

まずはこれだけ

唾液の働きを最大限引き出すための取り組みはさまざまに紹介されていますが、最優先と思われるものを紹介します。
・歯磨きは寝る前、起床後の2回で十分。決して食事の直後にゴシゴシ磨かない。
・その代わり、毎食後のデンタルフロスを。
歯の健康を目指しましょう!

まとめ

フロスするのはめんどくさいですが、音楽とか聴きながらであれば楽しくできるかも?
『歯はみがいてはいけない』ぜひ読んでみてください!

以上、もじゃでした。

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