『歯はみがいてはいけない』を読んでわかった”口”と健康の関係


こんにちは。もじゃです。

『歯はみがいてはいけない』の内容紹介第二弾。
口内環境と健康との関係について書きます。

口の中の細菌の数は肛門より多い

この見出しにギョッとしないでしょうか。約100億個だそうです。
清掃状態が悪いと1兆まで増えるそうです。国家予算レベルですね。
種類は700種で、「その正体がまだ分かっていないもの」も多いとか。
以下は僕の想像ですが、口って体の外と一番直接つながっているから、外から来た菌が住み着いたり、ハイブリッド細菌とかが生まれているんじゃないでしょうか・・・

口の中から全身へ

ここ細菌の健康本を読んでいると、細菌はそのバランスが正常に保たれている限り、むしろ健康にとって不可欠の存在であるということは常識に近い定説のように感じます。
ただし、増えすぎた細菌と炎症を起こした歯ぐきの組み合わせは最悪。病気へのベルトコンベアに乗せられた状態と言えそうです。
この本に書かれていたその悪影響は以下の通り。

①梗塞の原因となる
毎日毎瞬、細菌が豊富な毛細血管から血液に交じり、全身をめぐります。細菌の一部は血管の壁に炎症を起こし、ネバネバした「血管プラーク」(汚れのかたまり)を作ります。
それはある程度集まると剥がれ落ち、運が悪いと毛細血管に詰まり、梗塞を引き起こします。

②糖尿病の原因となる
また、歯ぐきの炎症組織から産生される炎症性サイトカインという物質は、「インスリン」という血糖値を下げるホルモンの働きを阻害します。これは悪名高い糖尿病の原因に直接アプローチしてしまっているような状態です。
事実、歯科医師の間では糖尿病と歯周病の相関関係が昭和の時代から認識されているそうです。

③肝臓が脂肪肝になる
これは、②とセットです。糖尿病になると膵臓がインスリンをどれだけ出しても血糖値が下がらなくなることがあります。それでも膵臓はインスリンを頑張って出し続けます。
インスリンは脂肪の分解を抑制する作用もあるので、分解工場である肝臓には脂肪がたまります。これが行き過ぎると、肝硬変や肝臓がんを引き起こしてしまうらしいのです。

その他、アルツハイマー病と歯周病との関連や、歯周病で歯が抜け落ちることで起こる姿勢への悪影響など、およそ現代の深刻な病気のほとんどと歯周病の関係性がこの本では指摘されています。

異端の筋肉”舌”は取り扱い注意!その恩恵と弊害

口の中にあるものは何?と質問すれば、まずは”歯”そして”舌”と誰もが答えるでしょう。
舌は体の中で唯一、その端が骨とつながっていない”宙ぶらりんの筋肉”だそうです。
このおかげで、人間の舌は
・食べ物を飲み込む
・言葉の発音をコントロールする
という全く異なる働きができます。
言葉を話すために発声しやすい構造に進化していった結果、哺乳類の中で人間だけが鼻呼吸のほかに口呼吸をできるようになりました。
しかし、その口呼吸によって、「口の中が乾く」という憂うべき状態が引き起こされます。
一見なんでもないようですが、その悪影響は以下の通り。
・殺菌作用のある唾液が減り、細菌が増殖する
・体が緊張状態になり、血管が細くなる
・普段は粘液で守られている歯茎が一層傷つきやすくなり、そこから入った細菌が引き起こす血管プラークが血管に詰まりやすくなる
残酷と思えるほどの因果関係です。
なぜ言葉が話せるようになったことでこれほどまでのデメリットを受けないといけないのでしょう。笑

口呼吸は、生活習慣や文化の影響で日本人に特に多くみられるそうです。
安静時の正常な状態のチェックリスト
・唇を閉じる
・上下の歯は接触しない
・舌は上あごにくっついている
を参考に、もし口呼吸が習慣化していたら正したいものです。

口内環境と健康との関係について、いかがでしたでしょうか。
口の中を健全に保つことの重要性が「これでもか」と書かれていたわけです。
自分でまとめていても「怖っ」となりますが、自分の意志で正せることなので希望はあると思います。
今後も1、2回はこれについての記事を書いていこうと思います。

以上、もじゃでした。

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